米沢 長南の声なき声


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9条と現実対応
2023年04月24日

 現行憲法は、前文で「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し」、9条で「戦力放棄」「戦力不保持」「交戦権否認」を定めた。
 それにもかかわらず、日米安保条約で米軍の基地駐留を認め、自衛隊の名のもとに再軍備。そして今、台湾・朝鮮半島を巡って米中・米朝の戦争が想定され、これらに米軍が日本の基地から出撃し、連動して自衛隊も出動する事態が想定されている。現政権はそれら周辺「有事」に備える「抑止力・対処力」として、新たに「反撃能力」の保有、「継戦能力」の向上、防衛費倍増など企図している。
 これら有事の「可能性」が現実となって日本の島や本土にミサイルが撃ち込まれ空爆を受けて再び戦火に見舞われることのないように、当事国・関係国に対して自制を求める「説得外交」に全力を挙げて取り組むか、それとも覚悟を決めて戦争準備にまい進するか、どっちかだろう。
 そもそも、安全保障を日米同盟などに依存することなく、憲法に忠実にやっていれば、このような他国の戦争に巻き込まれたりする心配は無くて済んだはずなのだろうか、それとも、「無防備」に乗じて侵攻されるなど、もっとひどいことになっていただろうか。リスクは9条にあるのか、日米同盟にあるのか、どっちなのかで云えば、目前に迫りくる蓋然性からすれば日米同盟依存の方がリスクになっているのでは。



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