米沢 長南の声なき声


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ルール(国内法・国際法)の決め方・考え方
2023年03月29日

 原則―「嘘をついてはならない」「人を殺してはならない」「戦争してはならない」
①時と場合によっては守らなくてもよい、という例外を認める
「嘘も方便で、善意の嘘ならよい」「正当防衛なら殺してもよい」「自衛のためなら武力行使・戦争してもよい」(相手が悪人や「ならず者国家」なら嘘をついても、殺しても、戦争してやっつけてもかまわない)
②いかなる場合も守らなければならない(基本的に例外なし)
 ―いかなる場合も「殺してはならない」「武力を行使し戦争してはならない」

功利主義哲学―「価値倫理」は①の立場で「初めから例外容認」 
  目的(結果)の大事で、それさえ正ければ、動機や手段は問題にしない
  (国際平和・安全のためなら、それを害する国に対しては戦争に訴え、
   その国の国民の平和・安全を犠牲にし、人命を犠牲にしてもかまわない)
         ご都合主義に陥りがち(都合よく例外として正当化されてしまう)  
カント哲学―「義務倫理」は②の立場で「基本的に例外なし」(ダメなものはダメ)
  自分(自国)のその行為(「強盗に嘘をつく」嘘とか、「正当防衛」での殺傷とか、「自衛のため」の戦争とか、そのような嘘・殺傷・戦争などの行為)が、同じことを時と場合に関わらずどんな状況でも、誰に対して行っても、どの国に対して行っても当たり前のこととして許される普遍・妥当性をもち得るのでなければダメ
  目的(結果)の正しさはもとより、動機も手段も正しくなければならない
  (国際平和・安全のため、それを害している国だからといって、その国に対して戦争             
   に訴え、人命を犠牲にしてはならない。「平和を守るため戦う」というのは間違い。制裁戦争は平和をもたらさない。)
日本国憲法9条(戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認)は基本的に②、改憲派は①の立場
国連憲章は①の立場で、侵略行為や戦争を仕掛ける行為は禁止でも、自衛戦争や制裁戦争は容認。兵器の保有・軍備も(核兵器を5大国以外に禁じ、生物化学兵器や対人地雷・クラスター爆弾など禁じている以外には)どの国にも容認している。


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