米沢 長南の声なき声


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世界にまともな大人のリーダー・賢人の不在
2022年05月26日

 自衛(専守防衛)戦争なら許されるという考え方で、国連憲章でも(「武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、又・・・・も慎まなければならない」と定めていながら)個別的自衛権それに集団的自衛権の行使も認め、軍事同盟を2国間・多国間とも認めており、ほとんどの国が常備軍を持ち、米欧やアジアでは日韓豪などの国々が軍事同盟を結んでいる(NATOや日米同盟など)。
それに対して日本国憲法は戦争放棄とそのうえ戦力不保持・交戦権否認を定めており、本来は全ての戦争行為を認めない不戦・非軍事の立場なのである。それは特殊といえば今のところは特殊ではあるが、世界各国ともめざすべき普遍的な原則として国際法として規定さるべきもの。
 自衛のため であれ、専守防衛のためであれ、軍備を持ち軍事同盟を持ち合っているうちは、それが互いの脅威となっていて(互いに相手国の軍備や軍事同盟を脅威と感じて)、現に(ウクライナに侵攻したロシアは、ウクライナのNATO加盟阻止を理由にして)それで戦争が行われており、(中国・北朝鮮と日・米・韓などの間では)それでいがみ合っている。
 このままでは、永遠に恒久平は訪れないし、それでいいはずはないわけである。
 日本の憲法9条は現状は残念ながら(自衛隊を保持し、日米同盟を保持していて)実現されてはいない「未完成」の状態はあるが、それは我が国みならず世界各国の憲法或いは国連憲章としても、それらのモデルとして将来にわたって堅持・保持すべきもので、改憲などゆめゆめやってはならない(それをやったら世界人類の損失もなる)貴重なもの。
 我が国の政府は今、防衛費(軍事費)をNATO並みにGDP比2%になるように2倍に増額しようしているが、なんたることか。このような軍事費を世界各国が軍備を全廃してゼロすれば、国民の暮らしや地球環境保護にまわせるはずなのに。
 今、日本政府も各国政府も、我が日本国憲法9条とは逆行する方向へ政策・行動をとっている。
 ヨーロッパでは現に戦争の最中であり、アジアでも(台湾・北朝鮮などをめぐって)戦争準備の如き動きが見られる。
 日本はとより、世界にもまともな「大人」(子供の喧嘩を仲裁し止められる大人?)のリーダーも賢人も不在で、ただ単に対立する相手を非難・対決するしか能のないポピュリスト(人気取り)政治家・論者しかいないのが悲劇。


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