米沢 長南の声なき声


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中国や北朝鮮・ロシアは日本だけを攻撃対象あり得るか
2022年01月01日

 中国は超巨大人口(14億)・多民族(56民族、うち圧倒的多数が漢民族)を擁し、安定統治するのに政権は腐心。古代から諸民族が興亡し、統一・分裂・再統一が幾度も繰り返され、周辺の少数民族が勢力を張り(トルコ系の突厥・ウイグルやチベット系の吐蕃・西夏、モンゴル系の鮮卑・遼・元、満州族の金・清など)、全土を制覇した征服王朝もあった(元・清)。それに近代には欧米列強が進出し、中国における勢力圏・利権の分け合い、港湾都市・区域の割譲(香港はイギリス領、日清戦争で敗れて台湾・遼東半島は日本領に)等を許した。清朝を倒して初の共和国(中華民国)を樹立したものの軍閥が割拠、国民党政府が征討するも、日本がそれらに乗じて満州事変を起こした。それに続く日中戦争では国民党・共産党両党が連携(国共合作)して抗日戦、日本降伏後、国共内戦、国民党軍は敗退して台湾に踏み留まり独自政府を維持。共産党は中華人民共和国を樹立し、台湾以外の全中国を統治。一党独裁政権で、その強権政治が、少数民族の自治区や香港(イギリスから返還されたが、「一国二制度」・特別行政区として自治政府が認めてられてきた)などに対する民主的自治権や人権の抑圧が「専制主義」として米欧や日本からも批判されているわけである。
 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は、旧日本帝国が米ソ中などの連合国との戦争で降伏後、米ソ両国の南北分割占領下で米国をバックとする韓国とは別に独立し、統一戦争に乗り出し米韓軍と対戦し中国の援軍を得るも膠着状態、停戦協定を結んで休戦(朝鮮戦争、この間米軍は占領下日本の基地から出撃、それ以来、占領解除後も日本には米軍基地が存続)、現在に至るまで尚も終結していない。この間、韓国には日本と同様に米軍が基地に駐留、北朝鮮は核・ミサイル開発、保有するまでになっている。

 中国にしても、北朝鮮にしても、日本に対しては、アメリカからの軍事攻撃がないかぎり、日本に軍事攻撃をかけてくることはありえまい。日本に対しては、日本に米軍基地が置かれており、米軍からの攻撃に際して、日本の自衛隊が米軍を支援・参戦することになるので、その場合は、攻撃の対象となるが、それ以外には日本に対して軍事攻撃をかける理由はないからだ。そう考えて、これらの国に我が国と主張が対立する問題や懸案(中国とは尖閣問題・北朝鮮とは拉致問題、ロシアとは北方領土問題など)あるとしても、あくまで対話・交渉・説得を尽くして非軍事で対応すべきであろう。
 台湾有事(中台戦争)の恐れに対しては―戦争に協力ではなく回避努力に協力
  中台統一―「一国二制度」の現状維持で、あくまで戦争回避
  台湾の分離独立には中国は戦争に訴えてでも阻止―その戦争にはアメリカが台湾軍支援で参戦―それに在日米軍基地と自衛隊が使われる―日本が中国軍から攻撃の対象とされる―そのような戦争路線は回避
 朝鮮半島有事(朝鮮戦争再開)の恐れ―戦争に協力ではなく回避努力に協力
  「一民族二国(韓国・北朝鮮両国の存立)」の現体制維持―朝鮮戦争再開はあくまで回避
  朝鮮戦争は、現在の「休戦」状態から「終結」を「非核」と合わせて宣言へ―日本はそれを支持―拉致問題解決と合わせて北朝鮮と国交正常化へ向かうという道を追求。


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