米沢 長南の声なき声


ホームへ戻る


菅首相、総裁選立候補辞退
2021年09月04日

 9月3日昼のニュースで、「菅首相、総裁選不出馬―コロナ対策に専念するため」とのこと。29日に総裁選があって新総裁が決まり、30日に菅総裁の任期が切れる。そこで菅政権は終わることになるわけだ。
 「コロナ対策に専念」といっても、あと一月もないこの間に何ができるか。コロナ対策とはそもそも両立できないはずのオリパラ開催なのだが(コロナ対策の方はやるべきことをやらずに)、オリパラをやり終えたところで、コロナ対策に「専念―全エネルギーを傾注」して退任間際のこの短期間に何ができるのかだ。その気になれば一つできることがあるとすれば、(たまたま、この日の朝「テレ朝」の「モーニングショー」で玉川コメンテータが指摘していたように)「野戦病院的な臨時の大規模病院を、自衛隊を使ってでも10日ぐらいで作る(総裁選に出馬を表明している岸田氏は既に『野戦病院』開設を公約しているが、その場合は総裁選で選出され、その後国会で首相に選出された後でなければ権限を行使できず、それを実現するにも1ヵ月以上かかるが、在任中の菅首相であればできないことではない)」といったことなんかは菅首相の残りわずかな在任中でもできるのかもしれない。
 それにつけても、国会(6月に通常国会を閉会して以降2カ月半も休会のまま、野党が再三開催を求め、憲法53条に基づいて要求したにもかかわらず、それを拒否し続けてきた)―まずは国会を開いて、そこでコロナ対策(病床の確保策や予備費など)を、与野党と集中的に協議すること。臨時の大規模医療施設のことは、かねてより野党や医師会などからも提起されていることなのだ。
 今こそ国会をコロナ対策で緊急召集して、「野戦病院」の開設その他、今直ぐにでもやれる、やらなければならない有効な具体策を与野党にはかり、知恵と支持・協力を得て断行する、というのであればよいわけであるが、それをせず、最後まで国会をひらかずに、そこから逃げ去るがごとく退任するのであれば、国会に対して、ひいては国民に対して無責任との誹りは免れまい。


ホームへ戻る