米沢 長南の声なき声


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五輪開催と感染拡大阻止は両立不可能
2021年07月03日

 コロナ禍での「安心・安全な五輪」と「命と健康の安心・安全のための感染対策」との両立は可能なのかといえば、それは不可能。各国選手も含めて世界の諸国民にとって一番大事なのは「生命と健康の安心・安全」であり、そのための感染対策を徹底しようとするならば、五輪の方は断念せざるを得ないのではあるまいか。
 コロナ禍の最中に五輪開催を決行したら、コロナ収束と五輪は両方とも中途半端になり、五輪開催の方は、たとえ、それに備えて万全な感染対策を講じたとしても、選手たちは「バブル」に包まれて安全・安心どころか、不安に包まれての滞在・出場となり、競技に思う存分力を発揮することはできまいし、観客・観戦者も思う存分応援し感動を味わうこともできない。一方、国内感染の拡大防止対策の方も中途半端になり、五輪開催に伴う人流増は避けがたく、開催期間中、感染拡大を抑え込めるはずはなく、収束を長引かせる結果となる。
 ただ、会場は無観客とし、各々自宅でテレビ観戦ということになれば、仕事のテレワーク同様に感染防止対策にはなるのかもしれない。しかしそれでは、IOCは放送権料やスポンサー契約料が得られ、放送局は広告料が得られるが、開催地の日本人納税者には何のメリットもないことになる。いずれにしろ、極めて中途半端で、両立は非常に困難。
 命と健康の安心・安全が最優先ならば、開催中止か延期しかあるまい。それでも開催強行ならば、感染拡大抑え込みと早期収束の方を断念するしかなくなるのでは。


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