米沢 長南の声なき声


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チコちゃんに叱られる!―なぜ怒らない
2018年12月14日

 直近の世論調査―NHK12月10日ニュース
  内閣支持率
    支持41% 理由(他よりよさそうだから46%、支持する政党だから19%)
   不支持38%理由(政策に期待が持てないから35%、人柄が信頼できないから35%)
  政党支持率
    自民党34.5公明3.6立憲民主7.6国民民主0.9共産3.0維新0.6社民0.4自由0.2希望0.2 
    支持なし41.1 
  改定入管法
    大いに評価6ある程度評価32あまり評価しない34まったく評価しない20
  消費税10%に  賛成29 反対36どちらともいえない27
  普天間基地移設の政府方針に賛成22 反対30 どちらともいえない40 

 安倍自民党政権に対しては(思想傾向、政策、やり方、それに首相や大臣の人柄にも)不信・疑義・批判・反対があんなにも多いのに、なぜ自民党支持が圧倒的に多く、なぜ野党支持が少ないのか。なぜ安倍内閣支持率が反対を上回るのか。選挙ではなぜ自民党議員を選び、自民党に政権を委ね続けるのか。
 それは、ずうっと自民党から議員を選んで政権を担当させて、それで都合のいい思いをしている向きが財界や企業その他に多いこと。それに庶民の間には、安倍首相や自民党のやり方には「まずいな」と思うところは多々あっても、かといって自民党以外に政権を託せるもっとましなのがあるとも思えない、どっちみちダメだという諦めがあるからだろう。
 野党はといえば、一回政権交代させ民主党に政権担当させてみたものの、東日本大震災と原発事故という国難に遭遇して対応に窮したこともあって、どうにもうまくいかず政権交代は失敗だったという悪いイメージが焼き付いてしまっている。
 自民党はだめでも、野党よりはましだし、安倍内閣はだめでも「他よりはまし」だろうから、ということになってしまっているわけだ。
 このような政治の現状に対して「ああだ、こうだ」口説いてみたところでどうしょうもないし、「もうどうでもいいや」と諦め、「そんなの知ったこっちゃない」と投げやりとなり、「われ関せず」で無関心・不感症となり不合理とも理不尽とも感じなくなり、無頓着となる。だから何があっても危機感を覚えず何とかしなければという切実感も覚えない。
 星雲の志・理想を抱いて然るべき若者にもそれがなく、年配者から何か言われると「しらける」だけ。
 戦後復興期、若者たちの間で盛んだった学生運動も60年「安保闘争」で空前の盛り上がりを見せたが、70年をピークにして以後すたれてゆき、受験教育の偏重とノンポリ(政治回避)教育で若者たちの関心は受験・就活の知識情報に偏るとともに、電子ゲームの発達・普及で若者の頭はゲーム脳に偏り、政治的無関心・無気力・無責任(三無主義)の風潮が蔓延するようになった。
 そして今、「そんなの」知らなくても別に困らないようなことならいいが、社会生活を営む上で必要不可欠な肝心のこと(「人権とは」「平和とは」「民主主義とは」「憲法とは」等々)を知らずに「ボーっと生きてる」向きが多くなっているのは確かだろう。
 戦中・戦後の苦難のどん底から這い上がって手にした平和憲法、そのバトンを握りしめてスタートし受け継いでひた走った世代は数少なくなり、それを放り出して逆コースかどっかのコースにバトンを切り替えようとする、そんな政党・政治家とそれに同調する情報発信者に惑わされて「やれオリンピックだの、やれ万博だの」と浮かれてノホホンと生きている日本人のなんと多いことか。

 そういったことがアベ自民党の長期政権と欺瞞政治を許している大きな原因になっているのでは?
 そのような(一強多弱)状況を打開するにはどうすべきか。それには、未だ若く頭脳が柔軟で凝り固まっていない人たちにフェイクでないファクト情報や正確な知識を精一杯提供し、アピールして奮起するよう啓発・支援に努めなければならない、それしかないだろう。諦めずに。


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