米沢 長南の声なき声


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南北首脳会談をどうみるか
2018年04月28日

 それは1963年以来休戦中であるも何時再開されるかわからぬ状態であった朝鮮戦争を年内中に終結させることに合意した、というところに意義がある。
 今後、米朝首脳会談でアメリカ大統領とも合意し、中国もそれに合意すれば、朝鮮戦争参戦国がそろって和平協定に調印のはこびとなり、正式に終結することになるわけである。
そうなれば、北朝鮮は核抑止力を必要としなくなり、韓国もアメリカの核抑止力に頼る必要がなくなり、朝鮮半島非核化が可能となる。そして朝鮮戦争以来米軍基地を置いている日本も北朝鮮の脅威にさらされ、核戦争に巻き込まれる心配もなくなるわけである。
 それに、小泉首相時代のピョンヤン宣言で拉致問題も含めた懸案の包括的解決ロードマップが未だ生きており、それに基づいて日朝間でも過去(日本による朝鮮半島植民地支配)の清算問題とともに協議・合意に達すれば拉致被害者の解放が実現し、日朝国交正常化も可能となろう。
 拉致被害者の解放は、タイム・リミットが迫り来て、もはやこれ以上先送りできない。だからといって、軍事も含めた「最大限圧力」による「奪還」などリスクが大きく、無謀なことにならないか、だ。それは非常に難しいとすれば、「対話のための対話は意味がない」などと言ってアメリカ大統領に「圧力」を促すよりも、むしろ最大限「対話」の方にこそ全力を傾注するようにすべきなのではあるまいか。


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