米沢 長南の声なき声


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なぜ今改憲、自衛隊明記でどうなるか
2018年02月28日

 安倍首相が9条2項維持しての自衛隊明記案を提起し、石破元自民党幹事長が党改憲草案の案(2項削除)方を主張し、最近本紙に阪田元内閣法制局長官が9条改正私案を示し、『声』には「野党は選択肢を示して」などの投稿もある。メディア各社の世論調査の中には「自衛隊を盛り込むなら」として「2項を維持して明記」か、「2項削除して明記」か「明記する必要なし」か等と、と選択肢を示して選ばせるやり方が行われている。
 そこで、「あれ?」と思ったのは、そもそも、国民はこんな改憲を今、切実に求めているのか、ということだ。この憲法下で70年もの間、米ソ冷戦、朝鮮戦争等々あり、自衛隊は創設され定着はしても、我が国では国民の間から改憲を求める声は上がらなかったし、このところ北朝鮮・中国に対する脅威感がグンと強まってはいても、それに軍事対決するために改憲がどうしても必要だと思っている国民はそんなにいるのだろうかだ。
 それにもし、自衛隊が憲法に明記されることによって、国による自衛隊の運用にお墨付きが与えられることになれば、それは単なる自衛隊の現状追認にとどまらず、その軍事運用が積極化し、憲法の平和主義ががらりと後退してしまうことになるのでは。


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