米沢 長南の声なき声


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自民・補完政党vsリベラル野党・市民連合が対決軸
2017年10月07日

 対決軸は、自民党とその補完政党(公明・希望・維新・こころの党)に対するリベラル立憲野党(共産・立憲民主・社民)と市民連合なのであって、「自公vs希望」なんかではない。
 争点は、①北朝鮮に対して軍事容認(偶発的な軍事衝突或は暴発を招く結果になってもしかたないという)圧力重視か非戦対話重視か、②自衛隊と日米同盟に基づく集団的自衛権行使を容認する安保法制を維持するか撤廃するか、③核兵器禁止条約に賛成か反対か、④9条改憲に賛成か反対か。
 まずは北朝鮮に対して、自公や希望の党は、それを脅威・脅威と言い立て、「やたら(無法・非道)な国」と頭っから決めつけ、敵視し脅威と見なして、軍事的抑止力・対処力を重視―自衛隊と日米同盟・アメリカの「核の傘」に頼るやり方。そのために核兵器禁止条約には反対。9条改憲―自衛隊明記―に賛成
 それに対して、リベラル立憲野党・市民連合の立場は、北朝鮮を頭っから敵視したり脅威と決めつけて思考停止することなく、そもそも「どうしてそうなったのか」まで考えを及ぼし、歴史的経緯から次のように原因を考察。
 朝鮮半島は日本の植民地支配から脱したものの米ソによって分断、南の韓国と北朝鮮が分立、統一を巡って戦争、韓国軍をアメリカが支援、北朝鮮を中国が支援―朝鮮戦争―休戦協定が結ばれはしたものの未だに和平協定は結ばれてはおらず終結していない。この間、日本は韓国とは日韓基本条約で「朝鮮半島唯一の政権」として国交正常化、過去(日本領時代)の清算、経済援助・協力を行うも、北朝鮮に対してはそれらを行わず、拉致問題が引き起こされた。
 北朝鮮から見れば、米韓との戦争は休戦しているも未だ終結しておらず、いつ再開されるかわからず、先の朝鮮戦争の時にそうだったように、在韓米軍基地と在日米軍基地その他から攻め込まれ、空爆に晒されるかもしれず、米韓の圧倒的な通常戦力及び核戦力を前にして戦々恐々として日を送っている状態にあるわけである。北朝鮮が核・ミサイル開発・保有にやっきとなっている原因はそこにある。
 その核・ミサイルを放棄させるには(或は拉致被害者を解放させるにも)、そのような戦争状態を終結させるべく平和協定(北朝鮮国家の存続を保証し、互いに敵対・攻撃せず戦争を再開しないという約束)を締結することが先決なのである。そのための米朝協議或は関係国(6ヵ国)協議・交渉こそが必要不可欠なのであって、それを抜きにして、ただ経済制裁・軍事圧力だけで北朝鮮に対応しても、かえって核・ミサイルにしがみついて離さず暴発を招く恐れが高くなる。だからそうならないように非戦対話重視。
 自衛隊と日米同盟に基づく集団的自衛権行使を容認する安保法制は撤廃。
 北朝鮮その他どの国に対しても敵視・脅威視を控え友好・協力関係を結び、経済・文化交流、それによって(北朝鮮もどの国も敵とせず、アメリカだけでなくどの国も味方にすることによって)安全保障。
 核兵器禁止条約には積極的に賛成。
 非核・非戦平和主義に徹する9条を堅持して改憲に反対。

 政策以外にもう一つ大事なことを挙げるならば、公正と信義の点で信頼性はどうかだ。
 自民・補完政党のほうには国政の私物化、党利党略・個利個略など不公正・不誠実・狡さ・ごまかしが際立つ。それに対してリベラル立憲野党・市民連合には公正・信義の点で信頼性が高く、庶民ファーストに「愚直」にこだわるのはこちらのほう。
 以上のような、今回の選挙戦の主要な争点で論戦に際して展開すべき市民連合の主張はこういったことになるのでは。



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