米沢 長南の声なき声


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自民党・補完政党VSリベラル野党・市民連合の選挙
2017年10月01日

 マスコミでは「自公Vs希望」などと対決軸の一方に小池新党「希望の党」を置いている。またしても新党ブーム・二大政党の政権交代幻想、これに惑わされてしまう向きが多いだろう。しかし、この新党とはどのようなものかといえば、過去「二大政党」たるべく「非自民・非共産」の党として日本新党・新進党など次々作られはしたものの、いずれも長続きせずに終わっている。小池氏自身もそれらに所属してきたが、自由党から保守党へと乗り換えて、あげくのはてに自民党に合流してそこに落ち着き、閣僚にまで昇りつめた。それが今度は自民党を出て、自ら新党を結成しその党首となったわけである。「希望の党」と称しているが、野望の党だ。その「希望」なるものは安倍氏の野望とあまり変りはなく、権力への執着、保守タカ派、歴史修正主義、反平和憲法的改憲志向など相通じている。ここに「安倍一強」に対抗すべく登場した小池新党。これまで「二大政党の一翼」と自認し、一時政権交代を実現したものの短命で終わった民進党は今や、無残にもこの「小池一強」にひれ伏し「合流」を決め込んでいる。仮にそれが安倍政権を倒して、小池新党政権に替ったところで、改憲保守タカ派路線は同じ。それを支持してきた支配層にとっては「安倍がだめなら小池でいくまで」のこと、彼らにとってこの政党は自民党の代替もしくは補完政党に過ぎないのだ。
 このような自民党とその代替・補完政党に対してリベラル立憲野党と市民連合が対決する、これこそが今回の選挙の対決軸なのであって、「自公vs希望」なんかではない。
 その争点の核心は、北朝鮮・核兵器禁止条約それに平和憲法に対する対応だろう。安倍自民党・小池新党とも北朝鮮には軍事容認圧力重視、安保法制賛成、核兵器禁止条約には反対、改憲。それに対してリベラル野党・市民連合は北朝鮮には非戦・対話重視、安保法制反対、核兵器禁止条約に積極賛成、改憲反対。これらが対決点だ。
 たとえ政権獲得には至らなくとも、最低限、リベラル護憲派が3分の1以上議席を獲得して改憲発議阻止にはこぎつけ、「二強」(安倍・小池)らの野望をくじかなければなるまい。



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