米沢 長南の声なき声


ホームへ戻る


平和・安全保障に得策かは事実から判断
2016年09月23日

 戦後71年、我が国がどの国からも攻撃されず、戦争に巻き込まれずに済んだのは、憲法9条のおかげか、日米同盟の軍事抑止力のおかげか、両方のおかげか。それに関して事実として確かなことは、日本は、この間あちこちの戦争に米国などから要請されても、9条をたてに参戦を断ることができ、戦死者を出さずに済んだということだろう。
 一方、周辺国に軍事的脅威はあっても、それらの攻撃を免れてきたのは日米同盟の抑止力のおかげなのかどうか。その可能性はあるのかもしれないが、事実抑止効果が効いているのかどうかは証明できない。なぜなら、こちら側がそう思い込んでも、相手側は日米同盟の軍事力が恐ろしいばかりに手出しできないでいるとは限らず、わざわざそんなことをする必要もメリットもないからにほかならないのかもしれないからである。
 事実として確かなことは、日米側の軍事同盟強化が、逆に周辺国にとって脅威となり、互いに軍拡とその脅威がエスカレートしてきていることである。そして、それがいずれの国でもその負担が国民に重くのしかかり、我が国でも、とりわけ米軍基地が集中する沖縄住民に過重負担となっているのは周知の事実だ。
 それらの明確な事実と不確かな事実を勘案すれば、9条に関わる選択肢の果たしてどちらが得策なのかだ。


ホームへ戻る