米沢 長南の声なき声


ホームへ戻る


選挙―選ぶキーポイントは、人格的に信用がおける党・人なのかだ
2016年07月07日

 選挙は有権者が信託する(信用して任せられる)代表者(人や政党)を選ぶものであって、個々の主張・政策・公約を選ぶものではない。ただ、その候補者・政党がどんな主張・政策を持ち、何を公約しているかによって、それらを総合して選ぶということで、それぞれの主張・政策・公約(改憲か護憲か、経済・金融・税財政政策・雇用・労働政策・社会保障政策・外交・安保政策・エネルギー政策・教育政策・地方・農林漁業政策その他)を一々知ることは選ぶ際の判断材料として勿論だいじなことであり、それらを熟知(充分知り尽く)して見比べたうえで判断するにこしたことはない。しかし、それができる人は、極く限られた人以外にはいまい(18才の新有権者だけでなく、また日々仕事・子育て・介護等に忙殺されている人だけでもなく)。
 テレビ・新聞や選挙公報は、それら(各党・候補者の主張・政策・公約)を解説・掲載し(現有議席の多少に応じてスペースや時間に差あり、政権党や多数党に有利)、テレビには党首討論(数少なく、野党側がもう一回開催をと申し入れるも首相が拒否)、NHKは政見放送を流してはいる。しかし、それらをちらっと見たり読んだりする時間はあっても、じっくり吟味・検討する時間的余裕のない人は少なくあるまい。しかも、そこ(テレビ・新聞・公報)で話され、流されるのは、その党(の党首や幹部)、その候補者が自ら話したり書いたりした政見を、編集を加えてそのまま、いいとこどりで流すだけ。
 そこで大事なのは、これらの各党・候補者の主張・政策など、その表面的な言葉・弁舌・アジ演説(「気をつけよう、甘い言葉と民進党」と首相が言うと、それが聴衆から喝采を受けたりする)など上わべのことよりも、その党、その候補者が、そもそも国民の代表者たるに相応しく、信用して任せられる人物・政党なのか人格的にどうなのかをよく見定めることであり、いったいどんな理念・信念を持ち、「国民の為に働く」とはいっても、様々な境遇・階層等ある中で、上下どっちの階層の立場に立ち、弱い者・強い者どっちの味方になって頑張ってきたのか、頑張ろうとしているのか、立候補や候補者擁立の動機は何なのか、下心(私心―私利私欲や野心、特定の利害目的)でもあるのか、その人間性―公正さ・誠実さ等の品性―をよく見極めることが肝心なところなのであって、むしろこの方が大事なのだ。
 この点では(人物的に、或いは党の性格からいって)、いいかげんだったり、眉唾だったり、欺瞞なところがあったり、当てにならない候補者・政党があり、中には党名(「自由民主党」だとか)或はサブ・ネーム(別名)を(「平和の党」などと)称して売りにしているネーミングとは裏腹なことをやっていたり、実態の異なる党もあるが、中には結党以来、戦前・戦後を通じて長い苦難の歴史(戦前は非合法下に置かれ、弾圧・迫害を被り、戦後は旧ソ連や中国・北朝鮮などで同じ党名や同じ「主義」を奉じながら覇権主義・専制主義をおこなったそれら外国の政権党の影響によって、或いはそれを意図的に利用した反共分断攻撃によってさらに悪いイメージが付け加わえられ、根強い偏見・アレルギーが植えつけられてきた歴史)をもちながらも、党名を変えることなく、一貫して真の自由・人権平等・民主・反戦平和の理念に徹してブレのない(その点では、その党こそが真の「自由民主党」であり「平和の党」に相応しい)稀有な政党もある。
 有権者は、そのあたりをよく見極めて、それをキーポイントにして選べばよいのだ。選ばれる側の政党や候補者も、その点に自信があるならば、それ(結党以来の崇高な理念と不屈の精神を貫き通した歴史、候補者は自らの生い立ち・生き方と信念)を他と比較して強調し、(我が党こそが「真の自由民主党であり平和の党なのだ」とでも)アピールして人々に堂々と伝え、知ってもらうように努めるべきだろう。(それが、人々に正しく理解されないまま、偏見・マイナスイメージ・「アレルギー」が根強く付きまとう、その払拭に鋭意努めるとともに、党名はそのままとしても例えば『自由・民主・平和の本党』などといったように、その理念をもっとわかりやすいキーワードで補った別名(サブ・ネーミング)を付して、それをセールスポイント或はブランドにして売り込むマーケティング戦略ともいうべきものもあって然るべきなのでは。)
 その政党、その候補者が国政の代表者として本当に信用のおける党か人物かを判断するには、もう一つ、彼らは憲法と主権者・国民の願いにどれだけ忠実か否か、ということも判断基準となろう。
 現行憲法に忠実かどうかという点で、自民党と共産党ははっきりしている。一方は結党当初から綱領に「自主憲法制定を目指す」と明記しており、公務員の憲法尊重擁護義務を意に介さず、改憲草案も作っているし、現行憲法9条に矛盾する再軍備政策を進めてきて、さらにそれ(9条)をないがしろにした安保法制を強行成立させ、国民や住民の多くの反対を押し切って沖縄新基地建設や原発再稼働・TPPを強行しつつある、そのような政党が憲法と国民に忠実な党だとはとても思えないまい。一方、共産党は綱領に現行憲法の「全条項を守る」と明記していて、自衛隊違憲論など憲法の精神や条項を厳格・生真面目に守るぬく姿勢をとっており、国民の願いにも一番忠実なのではとも思われる。それは国会や地方議会へ請願署名(提出の際は議院の紹介が必要)の紹介議員が一番多いのが同党だという事実(先の通常国会に提出された請願署名のうち、共産党議員団が紹介議員になって提出された署名は2541万4000人分で全体の6割超を占め、自民党10.8%、公明党1.17%を大きく上回るなど)に表れている。
 それにしても、その党、その人物がはたして信用のおける党・人物なのか見極め、見抜くのも簡単なものではあるまい。その顔をちょっと見ただけでは、話をちょっと聞いたり読んだりしただけでは分からない。ネットや本で調べるのはよいとしても、色んな見方・色んな説・情報があって、いったいどれが正しく、どれが信用できるか、これまた分からないことが多いだろう。いずれにしても、その党の歴史、その候補者の生き方(学歴や経歴だけでなく、どういう生き方をしてきたのか)を調べ、それを候補者その人に会い、その政党の人に会って、直に訊いて確かめるのがベストだろう。とにかく、その候補者、その党は本当に信用のおける党・人物なのかだ。
 選挙に際しては、有権者は、各党・各候補者の主張・政策は一々解らなくとも、その候補者や政党が人格的に信用できる人物・党なのかどうかで選び、それに対して政党・候補者側は、その点で自らを有権者・国民に精いっぱい発信・アピールするように努めることが、この上もなく大事なのではないだろうか。



ホームへ戻る