米沢 長南の声なき声


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安保法案への「声」論評
2015年09月15日

 朝日新聞10日の「声」投稿に安保法案について「核攻撃を防ぐための抑止力向上」①と「安倍首相は先人の外交力に学べ」②という賛否両論が載っていた。
 12日には「集団的自衛権『備えて使わず』で」③と「鴻池委員長 強行採決しないで」④、13日には「国防軍持って自主防衛しかない」⑤という投稿が掲載。
 ① と③は軍事的抑止力論であり、①は、北朝鮮・中国脅威論と軍事抑止力論に立って安保法案を肯定、支持している。それは安倍首相の論理と全く同じに、力(軍事)の論理で平和・安全保障を論じている。③は「集団的自衛権『備えて使わず』」というが、集団的自衛権「行使容認」は集団的自衛権を使うことを前提に(想定して)自衛隊は準備・情報収集・作戦研究・訓練・待機するわけであり、装備している兵器などとともに「使わず」に済ますということはあり得ないわけである。
 ②と④は平和憲法抑止力論で、④は平和憲法を「したたかな盾」と称し、「戦争をしない国」という国際理解は、いまや確立」「これこそが最強の抑止力」と書いている。②「米国追随の外交はもうやめて、日本独自の外交を積極的に展開し、世界の平和に貢献すべきだ」として外交力による安全保障の確保と国際平和貢献を主張している。
 ⑤は改憲・自主防衛論で、日米安保条約を破棄、自衛隊を国防軍にして自国防衛に徹するようにすれば米国の戦争に巻き込まれずに済むというが、これも「力(軍事)の論理」・「平和は力」・「軍事的安全保障」にとらわれた考えである。


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