米沢 長南の声なき声


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非軍隊でこそ真の安全保障
2015年04月11日

 『軍隊による真の安全保障を』との投稿がありましたが、私は次のように考えます。
 日本人の多くは、アジア・太平洋に未曾有の悲惨をもたらした先の大戦で、金輪際戦争に懲りて戦争アレルギーが身体にしみつき、その心で平和憲法を受け容れたはず。その9条こそが「日本は戦後70年、戦争をしかけたことはない」という実績をもたらしもの。
 ところが、その平和主義にそれこそ「自信を持てない人」たちが日米同盟の下に自衛隊の増強を進め、海外派兵も「免疫力」をしだいに強め、今や集団的自衛権の行使をも容認し、その法整備をはかるまでに至っている。
 投稿された方は自衛隊を軍隊として認知し、先制攻撃さえ容認し、中国の海洋進出・領土問題には軍事対決、戦争をも辞さぬとばかりに軍隊の復活、改憲を望んで『軍隊による安全保障』を論じておられる。
 しかし、軍隊・軍備というものは敵を想定して構築され、ある国と敵対関係にあることを前提にしており、相手国もそれに対応して軍備を増強、軍拡競争となり、軍事衝突から戦争になる危険が増幅し、かえって安全保障を害することになる。
 真の安全保障は、むしろ軍隊を持たず、敵をつくらず、どの国とも友好・信頼関係を築いて、懸案問題は外交的解決に徹し、国際平和貢献も非軍事に徹することこそが、我が国の生き方なのではないでしょうか。


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