米沢 長南の声なき声


ホームへ戻る


どこの新聞が役にたつか(加筆版)
2013年01月31日

 新聞各紙の発行部数ランキング(Wikipedia「日本の新聞」より。部数は概数で夕刊や日曜版を含む)
 1、読売       992 万部            16、スポーツ報知   135万部
 2、朝日       790              17、北海道新聞    116
 3、聖教新聞    550              18、佼成新聞     100
 4、毎日        342               19、デイリースポーツ 99.9
 5、日経        302               20、西日本新聞    81.4
 6、中日        273               21、静岡新聞     69.3
 7、東京スポーツ   242              22、中国新聞     67.2
 8、日刊スポーツ   196              23、神戸新聞     56
 9、西日本スポーツ 196              24、東京新聞     56
 10, スポーツニッポン171              25、京都新聞     51.6
 11, 日刊ゲンダイ   168              26、新潟新聞     49.1
 12, しんぶん赤旗   168              27、信濃毎日     48.6
 13, 産経       162              28、河北新報     48.2
 14, 夕刊フジ     155              29、山陽新聞     45.5
 15, サンケイスポーツ136              30、南日本新聞    36.7

 これらのうち「聖教新聞」と「佼成新聞」は宗教団体(創価学会と立正佼成会)の新聞、「しんぶん赤旗」は政党機関紙。聖教新聞が読売・朝日に次ぎ毎日を上回る部数を誇っているとは驚き。赤旗も産経を上回っているなんて。
 尚、政党機関紙に限って挙げれば、次のよう<2011,1,24付の朝日GLOBE(日曜版)より>。
 1、共産党―「しんぶん赤旗」―公称140万部(日刊・日曜版あわせて)
 2、公明党―「公明新聞」  ―公称 80万部(日刊・日曜版)
 3、自民党―「自由民主」  ―公称 68万部(週刊だけ)
 4、社民党―「社会新報」  ―公称 13万部(週刊だけ)
 5、民主党―「プレス民主」 ―   7万部(タブロイド判、月2回だけ発行)

 実は、政党機関紙なんかでなくても日本の新聞で、どの人にとっても中立・不偏不党な新聞などないし、一般に多数派に偏っている。しかし、色んな人がいて、色んな新聞があってもいい。一般紙でも(スポーツ新聞などは別として)各紙によって政治スタンス(政府寄りか大政党よりか財界寄りか等)がある―社説・論説、取り上げる記事などにそれが見てとれる。
 たとえば、読売・日経・産経3紙と朝日・毎日2紙との間にはやや違いがある場合もある。読売など3紙のほうは改憲派、原発維持派。
 沖縄基地問題では読売など3紙は安保優先派。ただし、朝日・毎日とも安保肯定派であることには違いはなく、日米同盟基軸論、消費税増税もTPP参加も容認では同じ論調。

 人々は、それぞれに好みや利害・勧誘・行きがかりなど色んな理由で、これらの新聞のどれかをとっているか、読んでいるのだろうが、キーポイントは、その人(その立ち位置・生き方・好み・価値観など)にとって、その新聞が、有用で当てになる情報が得られるということと、自分の思いに一番マッチした考え方(論理)が得られるという点で、一番役に立つということだろう。
 当方の場合は次のような考え方をしている。
 一介の庶民として家族・子や孫たちが、暮らし、仕事や勉強、命と健康、自由・人権などの点で将来にわたって安心を得るために有用で確かな情報と自分の思い(護憲・脱原発・脱消費税依存・脱財界優先・脱安保など)にマッチした考え方(論理)が一番得られるのはどの新聞か、ということだ。
 尚、とかく新聞・メディアの多くは時流に乗り(「バスに乗り遅れるな」とばかりに、日中戦争といえば「暴支膺懲」―暴れる「支那人」を懲らしめよ、日米開戦といえば「大東亜戦争」、戦後は安全保障といえば日米安保、原発といえば「原子力平和利用」、政治改革といえば小選挙区制、郵政といえば民営化、増税といえば消費税、といったように)、人々は時流に流されることが多い。但し、一つだけ、戦前からずうっと立ち位置(誰の―どういう階層―の立場に立っているか)がはっきりしていて一貫した理念を持って、反戦・反軍国主義・反安保・反原発・反消費税を貫いてきた新聞がある。その新聞の考え方(論説・論調)を基準にして見てみると、あれこれの新聞・メディアの論調がどれだけ右(保守)寄りか左(リベラル)寄りかの度合いを見分けることができるわけ。そういう新聞があるとすれば、その新聞は貴重な存在だろう。
 ところでkinkin.tv―それは新聞ではなくインターネット・テレビなのだが、俳優の愛川欽也が主宰してやっている。その中のパックイン・ニュース。去年の3月まではCS朝日ニュースターで毎週土曜日「パックイン・ジャーナル」という番組名でやっていた。愛川氏が司会して5名のパネリストとともにその週の時事問題を論じ合う討論番組。16年間続いてきた番組だったが、朝日ニュースターでは、それが打ち切られてしまい、視聴者から延長の要望があって愛川氏が急きょ自らTV局を開設してインターネットで流し続けてきた(有料視聴)。愛川氏の立ち位置は護憲・リベラル。当方などにとってはたいへん役にたつ番組だったが、この3月で打ち切りとのこと。残念でならない。


ホームへ戻る