米沢 長南の声なき声


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革新懇が護憲・環境・生活派の結集軸に
2012年11月15日

 革新懇(正式名称―「平和・民主・革新の日本をめざす全国の会」)―思想・信条や政治的立場の違いをこえて、政治革新の目標(①平和―非核・非同盟・中立②民主主義―自由・人権擁護・護憲③生活向上―国民本位の経済)と切実な要求で一致するすべての政党・団体・個人が力を合わせるための会。

 ついに野田首相は解散(16日)・総選挙(12月16日投票)を言明。
 選挙の結果、自公政権の復活・保守第3極(維新の会・みんなの党・太陽の党など)の台頭あるいは躍進が予想される。そして、それらの連立政権あるいは政権協力によって消費税増税の実行、原発再稼働、TPP参加、日米同盟の深化(普天間基地の名護移転、オスプレイ配備・「動的防衛協力」など)それに改憲(96条―改憲の国会発議要件、首相公選制・参院の廃止、9条の改定など)が次々と進められていく可能性が高い。国際社会は日本の右傾化として警戒する。
 そこには、次のような状況がある。
 今、日本社会には人々の間に閉塞感と政治不信から苛立ち・嫌気・空しさ・シニシズム(冷笑主義)といった空気が充満している。そこから、人々には、「こんな政権」「こんな国会」ではダメだと、とにかくがらりと変わり映えのする政治家・政権を望み、タカ派(強硬派、威勢のいい、勇ましいことを言う政治家など)への政権交代・国会議員の入れ替えを求める。或いは面白半分に(結果はどうなろうと、とにかく面白ければいい)劇場型政治家を求める。そして、むしろ真面目な人(共産・社民・緑の党など真面目そうな政党があることはあるが、あまりにも非力か無力だと思え、候補者はどうせ「泡沫候補」で投票しても無駄だ、と諦めた人、冷めた人、この国のあらゆる政党・政治家に絶望している人)は投票所には行かずに棄権する、といった状況。
 (尚、11月10・11日に朝日が行った世論調査では、「仮にいま、衆議院選挙の投票をするとしたら、比例区ではどの政党に投票したいと思うか」といえば、次の通り。
民主12、自民29、生活第一1、公明4、共産3、みんな2、維新5、新党きずな0、社民0、国民新0、新党大地0、減税日本0、たちあがれ0、新党日本0、新党改革0、その他の政党4、答えない・分からない40)

 そこで革新派はこれらの状況をどう打開するか、が問題。それが無策で、何の戦略をもたないのであれば何をかいわんや、である。
 このような状況を打開し、上記のような選挙結果になることを阻止するためには、自公民・「保守第3極」など(改憲・消費税増税・原発再稼働・TPPなどいずれも容認)これらに反対な政党(反消費税増税・反原発・反TPPの護憲政党)の候補者を支持する団体・個人が力を合わせて、その政党候補者を当選させるべく結集する以外にないだろう。
 その結集軸というか媒体というか、受け皿の一つ(唯一のものかもしれない)がこの革新懇なのではあるまいか。

 また9条の会は反改憲・9条護憲派の結集軸となってその政党候補者を支持して当選させるべく積極的に選挙に関わるべきだろう。石原新党(「太陽の党」)は「自主憲法制定」を公約の第一に掲げてその改憲一点での大同団結を呼びかけているが、それに反対する立場からの大同団結があってもおかしくあるまい。

 革新懇も9条の会も、選挙を傍観することなく、自公民・保守第3極の対極となる革新政党―共産・社民・新社会党・緑の党(?)などのどれか―の候補者をなんとかして当選させるよう積極的に(結集軸・媒体・受け皿として)役割を果たすべきだろう。
 要するに、革新懇は、今度の選挙では、自分たちと同じく護憲・反原発・反消費税・反TPPで意見が一致する候補者に投票することにして、その選挙区で、そういう候補者が一人しかいないならば、たとえ彼が何党であっても(人によっては、過去のしがらみからは必ずしも支持政党ではない政党の所属であっても)彼に投票するようにする。そしてそれを会員は勿論のこと、なにかと連帯・協力関係にある団体・個人に対しても「是非彼に!」と投票を呼びかけることにしては如何なものだろうか。   
 さもないと改憲タカ派勢力の勢いにはとても抗しきれまい。
                    ・・・・・・・・・・・と思うのだが。
 


 


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