米沢 長南の声なき声


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原発再稼働、見切り発車はだめ
2012年04月12日

 大飯原発の再稼働、「万々一への」備え(安全対策)を中途半端にしての、いわば見切り発車が行われようとしている。それに引きかえ北朝鮮ロケット打ち上げへの「万全の備え」。原発事故が起きる確率とロケットの一部が落下して何らかの被害をこうむる確率とではどちらが高いかだが、それにしても、両者の「備え」に見られるあまりの落差はいったいどうしたことだろう。
 原発は再稼働したからといって直ちに事故が起こるとはかぎらないから大丈夫、と言うのは極めて安易。事故の確率は低いとはいえ、いったん起きてしまったら、その被害は広範囲・長期間かつ様々な分野におよび、まったく取り返しのつかない破局的事態にも立ち至る。なのに、「この夏の停電を避けるために」といって、とりあえず運転再開に踏み切って、あとは運を天にまかせるかのような無責任きわまりない「政治判断」を下そうとしている。
 原発にこそ「万全な備え」が必要なのであり、「事故は絶対に起きないという保証」が必要なのだ。再稼働をやめること、そして廃炉にする、それこそが絶対的な保証だろう。
 たしかに停電は避けなくてはならない。そのためには、とりあえずは火力発電でしのぐとともに、他の電力会社から余った電力を連系線で送電して融通してもらう等、原発は再稼働しなくともカバーできる方法を用いるべきだ。


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