米沢 長南の声なき声


ホームへ戻る


原発震災・一億総懺悔
2011年06月18日

 今回の大震災を都知事は「天罰」と称したものだが、それは敗戦直後に「一億総懺悔」が吹聴された時のように、国民全員に罪を悔い改めるべしということなのだろう。確かに「自然を恐れない人間のおごり」に対する反省は国民各人にあって然るべきであり、とりわけ原発建設を国策として推進してきた政権党に支持・協力を与え、恩恵を得てきた人々は、大いに反省があって然るべきだろう。
 しかし、原発震災の場合は、まさかこんなことになるとは思いもよらなかったとか、想定外のことで仕方のないこととして済まされるような筋合いのものではあるまい。それは、きっかけは地震・津波だったとしても、最悪の事態を想定せずしてそこに原発を造らせた人間の方があくまで悪いのであり、人災以外のなにものでもないのだ。
 それを、当の政策を推し進めてきた前政権党やその主要な政治家たちは、誰にも増して重い責任を負わなければならないのに、自らの責任を棚に上げて、「天罰だ」などと被災者・避難民を含めた国民全員に罪があるかのように言い、或は「菅災」だなどと現首相にのみ罪を着せようとしている、そのような原発震災を招いた張本人たる「戦犯」こそ追及されて然るべきだ。


ホームへ戻る