米沢 長南の声なき声


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矛先が政権批判に向かう風潮
2011年05月25日

 23日の投稿に「政権批判許さない風潮を憂う」、大震災に伴う世の風潮に「戦前の批判精神を封じられた時代の状況がダブって見えてならない」とあったが、現実はその反対なのではないかと思う。
 政権批判は封じられているどころか、被災者のやり場のない怒りの矛先がいっせいに政権批判に向けられ、なにもかも首相のせいで「菅災」だとさえ言い立てられ、テレビ・新聞・週刊誌のどれを見ても、ほとんどが容赦ない政権批判の論評にあふれている。
 戦前と今の時代状況は全く異なっており、混同してはなるまい。戦前は、思想・言論統制で批判精神が封じられ、「一億火の玉」とばかりに戦争に突入していったが、今直面しているのは戦争とは異なる災害。思想・言論統制などはなく、それでも被災者救援・被災地復興のために人々は絆を意識するようになり、被災者と心を一つにして事にあたろうとする雰囲気がもりあがっているのだ。人々は官民・与野党が一丸となって協力し合うことを望んでいる。ところが野党それに「与党内野党」も、それに背を向け、政権が窮地に立たされているのに乗じて倒閣に狂奔し、メディアも、人々の鬱憤の矛先を政権批判に向け、政権不信を煽っている。その結果、被災者国民の不安は深まるばかりで、希望も安心も得られなくなっている。そのような風潮こそ憂えられてならない。

 



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