米沢 長南の声なき声


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11月のつぶやき
2010年11月15日

●沖縄知事選:尖閣沖での衝突事件に続いて北朝鮮の~島砲撃事件、そして米韓合同演習に日本の基地から米軍が出動と、まるで知事選に合わせたかのように事態が展開しているのを見せつけられて、やはり沖縄県民は、基地は「撤去」よりも、「できれば県外に」移設して維持する方を選んだということだろう。再戦された仲井真知事は「基地は沖縄を守るためにだけあるのではない(日本を守るためにある)のだから・・・」などとコメントしていた。
 黄海の軍事演習には横須賀から原子力空母、沖縄の嘉手納基地から電子偵察機が出動。嘉手納町長は深刻な面持ちで「基地のあるこの町が(北朝鮮ミサイルの)ターゲットにされる可能性は充分ある」と語っていた(報道ステーション)。
●TBSサンデーモーニングの「風」コーナーは閉塞感(につつまれた今の世の中)のことが取り上げていた。内閣支持率の低下、長びく経済不況に外交危機など等。例によって「街の声」(インタビュー)を拾っていた。
 うちのカミサン、口説いて曰く。「マスコミがそんなことばかり流しているから、世の中ますます暗くなるんだでや」
●挑発合戦:韓国軍が境界線海域で軍事演習―北朝鮮軍が島を砲撃―黄海で米韓合同軍事演習・・・・今度は何?
●テレビの報道番組はNHK・民放ともよく見ているが、CS放送の朝日ニュースターの「愛川欽也のパックイン・ジャーナル」は毎週土曜日、ビデオを採って見ている。
司会の愛川氏は俳優だが、「学童疎開」世代で憲法をごしょう大事(いつもポケットに)
にしており、視聴率を気にしないでこの番組をやっているのだという。
 北朝鮮の砲撃問題とこのところの国会の動きなど、そこでの論評(コメンテーターは軍事ジャーナリストの田岡氏、ノンフィクション作家の石川氏、ジャーナリストの二木氏、元衆院議員の水島広子氏、社会評論家の横尾氏)は当方の「つぶやき」意見に裏づけを与えてくれるものだった。
 やはり、北朝鮮が島を砲撃する前に韓国軍がその周辺で実弾演習をやっていたことを他の番組や新聞ではほとんど問題視していないが、この番組では詳しく取り上げていた。それは北朝鮮からみれば、韓国海軍が軍事演習を、普通は外洋でやるべきものを「領海」内で敢えてやっていたということ、それは尖閣沖に中国海軍が来て軍事演習をやるようなもの。(中国の漁業監視船が来ているというが、それは、そこでトラブルが起きないように互いに自国の漁船を取り締まる―日本の巡視船は日本の漁船を取り締まる―という協定があるからにほかならない。)
 韓国軍のあの海域での軍事演習は単なる演習ではなく、威嚇だと。それに対して北朝鮮は事前に「やめよ、さもなくば・・・」と通告したうえで、砲撃を強行した。北朝鮮は、約束はやぶるが、このような場合には有言実行する国だということ。「ソウルを火の海にする」とよく言い立てるが、それは単なる脅しではないということを、今回、韓国市民も思い知らされたのではないか。
 韓国人は「瞬間湯沸し」のように熱しやすく冷めやすいところがあるが、38度線を挟んで対峙して暮らしているだけに常々危機意識をもちつつ冷静になれる。それにひきかえ日本人には平和ボケのきらいがあり、そういう(戦争を知らない人)ほど勇ましいことを言って強硬派になる。
 北朝鮮が求めているのは、アメリカとの間で未だに「休戦協定」を結んだだけで、戦争が終結していない状態にあり、早く「平和協定」にこぎつけて、それに切りをつけ、国交を正常化して経済の遅れを埋め合わせる支援協力を得るようにしなくてはならないとやっきになっているのだ。それなのにオバマ政権は、核もミサイルも放棄した上でなければだめだと米朝交渉にも6ヵ国協議にも応じてこないので、交渉に応じるか、さもなくば戦争か、どっちでもいいのだぞ(どうせこっちは失う物は何もないのだから)と―それは「瀬戸際外交」というよりはむしろ「崖っぷち外交」というもので、まるで自分を人質にとっているようなもの。
 ところが、アメリカも韓国も戦争に踏み切ることはできないのだ。それは勝つことだけなら簡単だが、失うもの(人的・物的な損失)が大き過ぎるうえ、韓国にとっては戦後、統一は果たせたとしても、崩壊したキム政権に変わって、疲弊しあぶれた北朝鮮国民はとうてい面倒みきれないからだ。中国も、彼らを面倒みきれないというその点では同じだろう。誰にとっても戦争は割が合わないのだ。
 だから、結局は交渉・協議に応じるしかない、ということだろう。
 日本は中国と尖閣でぶつかったが、今回のような韓国と北朝鮮のぶつかり合いに比べれば、あのレベルで終わってよかったということだ。「断固たる対応でやる」ということは、あのような砲撃戦になるということなのであって、そのことを教訓とすべきだろう。日本政府の対応は国内で批判されているが、結果的に尖閣の現状(日本側の実効支配)は維持されているし、日中関係もレアアースの輸入その他も元に戻りつつあり、あれで国益が損なわれたということには何らなってはいない。
 国会では、自民党などの野党は、瑣末な問題や言葉尻をとらえて、時間を空費している。
 埼玉県の入間基地内で催された自衛隊関係者の集まりに招いた人物が「菅政権をつぶそう」と演説したという出来事があって、防衛省が自衛隊施設で行事を催すさいは、そのような政治的発言をする人を呼ばないよう事務次官通達を出していたことを自民党議員が取り上げ、「言論の自由」を侵害するものとして問題にしたが、そもそも自衛隊員は政治的中立を守らなければならず、自衛隊内で、政権に反対したり、特定政党を支持するよう呼びかけるなどの言動が禁じられていることは自衛隊法に明記されていること(違反は3年以下の懲役)であって、通達はそのことの注意を喚起したものにほかならないのであって問題にするほうがおかしい。
 また、そのことに関連して官房長官が行った答弁のなかで、自衛隊を指して「暴力装置」という言葉を使ったことが問題にされ、長官が陳謝しその言葉を撤回するということがあったが、これまたおかしなこと。その言葉は政治学用語で、警官などとともに武器をもつ権力機関を意味しており、辞書(広辞苑)の「せいじけんりょく」の意味の説明文に明記されている(このことは朝日新聞の投稿者が指摘しているところであり、「騒ぐ方がおかしい」、「仙石氏は謝罪を撤回した方がいい」と書いている)。
 「国会がワイドショウーに見える」「メディアが劣化している」「韓国海軍があそこでどういう演習をしていたのか、メディアに出ないのが変だ」など等

 こういったことが「愛川欽也のパックイン・ジャーナル」で語られていたのだが、こちとらが考えたことも、あながちピントはずれではないんだな・・・・。
●テレビのニュースを見て小4の孫は「これに日本はまきこまれるの?」と訊く。「へたをするとそうなるかもしれないな」といって、世界地図をだしてきて解説。「かつて朝鮮半島を日本がのっとって領土にしていたことがあったんだ。日本がアメリカや中国・ロシアなどとの戦争に負けて引き上げた後、そこは韓国と北朝鮮が分かれて、アメリカと中国がそれぞれ加勢して戦争をし、今は打ち合いはずうっとやめているが、未だいがみあいは続いている。日本とは韓国は仲直りしているが、北朝鮮は仲直りしていない。アメリカは韓国に基地を置き、日本にも、沖縄をはじめあちこちに基地を置いていて、そこから朝鮮半島だけでなくあちこちの戦争や演習に部隊を繰り出して行った。今度またあの海(黄海)で韓国と一緒に大がかりな軍事演習をやりに、日本の基地から出動してそっちへ向かっているんだ。だから北朝鮮は韓国のあの島だけでなく、アメリカの基地を置いている日本の島(沖縄)にもミサイルを打ち込んでくるかもしれないわけだ―と話した。
 そうだ、普天間基地や嘉手納基地、それらが北朝鮮のミサイルの標的にされて、沖縄が韓国のあの島のように、あんな惨状に見舞われる、ということにもなるんだ・・・。
 それに備えて基地をもっと堅固にして防備を固めるのがよいか、それとも標的にされないように基地を撤去させるのがよいか、どっちがいいのかだな。

 それにしても国会での野党の質問とそれを取り上げるマスコミ。
 肝心の「北朝鮮はどうしてあんなことをおこなったのか、その原因・根本原因はどこにあるのか。北朝鮮が再びあのような挙におよび、あのような事態が再び起きないようにするにはどうすればよいのか」(再発の防止)の議論は一部少数野党が取り上げ、「『軍事には軍事で』という軍事的緊張の拡大と悪循環を退け、外交的・政治的な努力によって解決すべきだ。憲法9条を生かして、平和的環境をつくりあげていく外交力こそ求められている」と提起し、首相は「事態のさらなるエスカレートを招かないよう北朝鮮に求めるとともに、関係国と緊密に連携して取り組む」と答弁し、外務大臣は「平和的に解決することに焦点をあて努力したい。日本外交もそれを中心に取り組む」と応じていた。
 ところが自民党その他は、多くは、既に起きてしまったことに、あの時、事態にどう対応したのか、首相はどこで何をしていたのか、官房長官はどこで何をしていたのか、~大臣はどこで何をしていたのか、「官邸は空っぽだったんですよ」とか、初動が遅かったとか、「危機管理がなっていない」とか、(首相や長官・大臣らはいちいち答弁していたが、)そんなことは後でじっくり検証して反省すべきは反省してもらうことにして、今はとにかく「もっとしっかり対応し、手抜かりのないようにして、しっかり取り組んでもらいたいし、協力も惜しまない」とだけ言っておけばいいものを、延々と同じようなことをねほりはほり繰り返し、言葉の揚げ足とりや失言を引き出すことにばかりやっきとなり、非を突いては大げさに声高にまくし立てる。もっぱら政権奪回のための足の引っ張りばかりにうつつをぬかし、自分らのやっていることはといえば、この大事な時に問責決議をもて遊ぶだけで、建設的提案はほとんど見られない。NHKやテレビ朝日などマスコミもそっちのほうばかり取り上げる。
 うちのカミさんは病院に検査を受けに行ってきたのだが、待合室で流しているテレビの国会中継を見てイライラしてならなかったと口説くの口説くの。
 ●「北朝鮮、韓国の島を砲撃」、NHK「ニュース・ウオッチ」、男アナウンサー「どうしてこのようなことをと思うとともに怒りを覚えずにはいられません」と。女子アナ「北朝鮮は日本にも攻めてくるんでしょうか」と。拓大の例の教授は日米韓の連携体制を固めることが益々重要だろうと。沖縄の米軍基地を撤去してはならないということか。沖縄知事選は自公民の日米同盟・基地容認派は勢いづいているだろう。「ほら、みろ」と。
 仙石官房長官は「許しがたいものであり、北朝鮮を強く非難する」「独自に(制裁)できるものがあれば検討していく」と述べ、文科大臣は朝鮮学校の無償化は当面控えると言っている。-------はてさて
 いったい、どうして、このようなとろで(韓国・北朝鮮双方とも互いに領海を主張し合っていて、昨年も11月中、そこで両軍艦艇が銃撃戦、北朝鮮艦艇のほうが大破して何人かの死者をだしており、今年3月には韓国軍哨戒艦沈没事件―日米韓側は北朝鮮による魚雷攻撃だと断定しているが、北朝鮮はそれを否定し、ロシア、それに韓国内でもそれを疑問視している向きがある―が起きている、そのようなところで)なぜ韓国軍が軍事演習を強行したのか(「北」は事前にそれを非難し、「南側が領海に射撃すれば座視しない」と通告していたというのに)。島内には民間人も居住しているが、韓国軍4千人もが駐屯しており、そこで海上射撃訓練を行っていたという。そこを砲撃されたのだ。
 互いに不安と憎悪をかきたて合っている。
 かの国が言っていることをまともに受け取ってはならないが、日本のマスコミの言うことにも気をつけなくちゃ。
  
 今朝の「布団の中音楽」はシューベルト、「菩提樹」など組曲集「冬の旅」だった。
●今朝は3時台に目が覚めてしまい、4時過ぎまで待ってウォークマンをかけた。クラシック全集の54巻め、これまたショパンの曲。何曲目かに往年の名画、タイロンパワーの「愛情物語」の曲(「ノクターン」)が聴かれ、それが終わると今度は「雪の降る街を」。出だしがそれとよく似た「幻想曲」だった。6時だ。どーれ、掃除機かけに取り掛かるか。「ゆーきーのふーるまちおー」と。
●今朝も、イヤホン音楽を聴いて起床、掃除機かけの後、ラジオ体操―頭も体調よしだな。しかし雨か。婿殿を駅まで車で送っていかなきゃ。
●山形に、ある用事で行ってたまたま通りかかった旭銀座通り。街頭スピーカーから音楽が流れてきた。映画「避暑地の出来事」の「夏の日の恋」ではないか。一瞬足を止めてあたりを見回すと、「~堂書店」の看板はあったが、シャッターが下りていて、「大福まんじゅう」の店が、わずかに昔のたたずまいを残してまだやっていた。・・・なつかしいなぁー
●(実は、毎朝早く目が覚めてしまうので、布団の中でCD音楽をイヤホンで聴くことにしている。映画音楽やポピュラー音楽も聴くが、このところはクラシック全集を一巻づつ聴いている。昨日はベートーベンの「ロマンス」を聴いた。)今朝は、聴き始めるや、ピアノで、「あなた変わりはないですか」―都はるみの「北の宿」の出だしとよく似てる。ショパンのピアノ協奏曲だった。・・・ええなぁー 
●朝・明け方、布団の中、ウォークマンで音楽(今朝はベートーベンのピアノ協奏曲「皇帝」と合唱幻想曲「何とか」)。聴き終えてイヤフォンをはずしたら、「グォー・・・グォー」。女房の鼾(いびき)だ。
 逃れ起きて6時、掃除機かけ「ざ―――」、女房が起きて来た。
 今日も一日が始る。 



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