米沢 長南の声なき声


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「抑止力」信仰に囚われまい
2010年05月28日

 朝日新聞は、社説で「東アジアの安定装置としての日米同盟の機能は大きい」と日米同盟・在日米軍基地を肯定している。「安定装置」だとか、「プレゼンス効果」だとか、そのような言い方をすると、いかにも合理性があるように思ってしまうが、それは日米同盟・米軍基地、それらの存在が「脅威をおよぼす」ということにほかならない。みんな米軍に脅威を感じ、怖がって大人しくするから無事平穏が保たれるのだ、というわけか。
 朝日の14日の投稿には「米軍の抑止力が利いているから、我が国の安全保障が機能している」と書かれているのもあったが、いずれも一方的な考え方であり、そこには、かつてのソ連や現在の北朝鮮・中国も「脅威」で、アメリカはそれらから日本とアジア太平洋地域の安全を守ってくれる国だとの決め付けや思い込みがあるのでは?
 北朝鮮・中国が脅威だといって、「抑止力」・「安定装置」として日米同盟が必要だというが、それが相手側にとっては脅威となり、相手側の同様な「抑止力」増強を促す。   
 最近起きている韓国哨戒艦沈没事件、中国海軍ヘリの海上自衛隊護衛艦への異常接近事件などにも見られるように、日米同盟は「安定装置」どころか、むしろ不安定を招く結果になっているではないか。


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