米沢 長南の声なき声


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「高額所得者、盛大に消費」とは
2009年01月09日

 8日衆院予算委員会における定額給付金に関する答弁で首相は、「高額所得者がもらわれた場合、それ以上を盛大に消費していただくのが一番正しい」と述べた。それに違和感を覚えたのは私だけだろうか。
 先に鳩山大臣は正直にも「給付金をもらったら、うまい物を食べに行く」といったようなことを語っていたが、高額所得者が「盛大に消費」するといった場合、それは、やはり「いい物を買うか」、「いい所に行くか」であり、要するに、懐の豊な人は給付金でさらに豊な消費を楽しみ贅沢に浸るがよい、ということになるだろう。
 定額給付金がGDPを押し上げる効果は0,1~0,2%程度で費用対効果は疑問だとのエコノミストの見方(1月9日付け朝日新聞「政策ウォッチ」))もあるうえ、そもそも「景気回復への貢献」の名のもとに贅沢とは、やはり「さもしい」といわざるを得ないのでは。
 一方に、その日その日の最低限の食い物と寝場所にさえ事欠く数多の人々が居り、「派遣村」ボランティアのおかげでやっと年を越せたという人々がいるのである。
 定額給付金を「高額所得者がもらわれた場合」をいうのであれば、このような派遣労働者などの難民支援に携わるNPOや福祉団体などに「寄付していただくのが一番正しい」というべきなのではないか。


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