米沢 長南の声なき声


ホームへ戻る


空しい総裁選
2008年09月08日

 7日付け本紙(朝日)に福田首相の辞任検証記事が出た。それによれば首相の辞任は、結局、追い込まれて解散するよりは「先手を打って、こちらに余裕がある状態で、勝てる態勢を作る」ためだった、ということのようだ。「自分が(臨時国会)開会前に辞めれば、新しい首相が内閣支持率の高いうちに解散・総選挙に打って出る戦略も立てられる。」というわけである。そして「総裁選が始まるが、ぜひ国民がわくわくするような、エネルギーに満ち溢れた自民党を多くの皆さまに見せて欲しい」と。首相の狙い通り、総裁選は7人も立候補を名乗り出、華々しい展開となっている。
 有権者・国民は、このような自民党の総裁選テレビ・新聞報道を見せられて「わくわく」し、「エネルギーに満ちあふれた自民党」を感じとるのだろうか。
 6日の本紙社説は「もっと面白くするために」、「積極財政派」対「財政再建派」に「上げ潮派」を加え、「中川氏が自ら名乗りをあげてはどうか。自民党の論戦は、民主党の政策を吟味するうえでも有権者に役立つ」などと、「面白い」総裁選に期待感を持たせる書き方をしている。
 私どもには、「国民目線」といってもテレビ目線や財界目線ではなく、いわんやアメリカ目線でもなく、庶民生活者の目線に立った具体的な政策の中身こそがだいじであり、そのような視点からみれば、「空しい」総裁選に思えてならない。


ホームへ戻る