米沢 長南の声なき声


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秋葉原無差別殺傷事件に思う
2008年06月13日

 秋葉原で無差別殺傷事件が起きた。社会の現状をそのままにしているかぎり、あのような自暴自棄的な殺傷行為は連鎖して、まるで「殺傷人数の記録更新」をめざすかのような殺人狂さえ出かねない。
このような自暴自棄的な行為に対しては極刑や、警備・監視の強化や、銃刀法の改正、ネット情報対策、歩行者天国の中止など「対症療法」だけでは収まりつかない。
 健全な精神は健全な協力・共生社会―「血」(人間愛)の通った温みのある家庭・学校・地域・職場―に宿るもの。それが今や競争・選別・弱肉強食社会に化している。人の心に疎外感・閉塞感・焦燥感・絶望感がつのる。その強迫観念が極点に達すると、人は人格障害に陥って自暴自棄的行動にはしる。その社会的病原を除去しなければならないのだ。その病原は、家庭や学校にける過度の競争・選別教育、職場における不安定・非人間的就労などに在る。それらを除去して、社会生活のそれぞれの場に人間愛の温かみを取り戻すこと。それには、企業や行政の運営者・職場管理者・教師・親の意識とともに、教育・雇用・労働管理などのやり方・制度をその方向に改めることである。とりあえず、競争・序列化教育を廃し、雇用・労働法制は早急に改正すべきだ。


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