米沢 長南の声なき声


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9条と五輪
2008年05月15日

 先日、「9条世界会議」仙台集会に行ってきて、北アイルランドのノーベル平和賞受賞者アインレッド・マグワイア夫人の講演を聴いてきた。夫人は「自分の心から偏見と憎悪を捨て去って、代わりに愛と思いやりで満たし、非暴力・平和の文化を築こう」と呼びかけられた。
 ところでオリンピックは、古来争い合う国々が4年に一回その開催期間中休戦して各国選手・市民が一堂に会して競技を楽しむ祭典であり、まさに非暴力・平和の文化イベントだ。
 人々の中には、オリンピックよりもチベット人の人権救援、或はミャンマー・中国における巨大災害救援だとして、聖火リレーは中止せよとか、開会式をボイコットせよ、という向きもある。しかし、「そんなのやっている場合ではない」というのは戦争・騒乱の方なのであって、それら敵対行為を停止して被災者を助け合うことに全力をあげなければならない。
 一時停戦・被災者救援だけでなく、諸国民の平和生存・協和をめざして戦争の永久放棄を定めたのが日本国憲法9条であり、その条項その精神を各国が「国際平和メカニズム」として取り入れようというのが「9条世界会議」なのであるが、オリンピックも一つの「国際平和メカニズム」をなすもの。それはけっして単なるお祭りやイベントではないのだ。


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