米沢 長南の声なき声


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年金生活者は長生きして悪い?
2008年02月13日

 「せっせと生き、さっさと去る」との投稿があった。昔のように老人の経験や智恵に頼らなくても、今はマスコミやインターネットによる情報で間に合うようになり、高齢者の価値は下がっている。それに年金生活者が長生きすることは日本経済にとってマイナス要因になるから、というわけ。果たしてそうだろうか?
 技術や智恵の伝授・継承は、年配者に頼らなくてもマスコミやインターネットで間に合うというのは事実に反する。年金生活者が長生きすると日本経済にマイナスになるから「さっさと」というのは、「姥捨て」肯定にほかならず、高齢者を含めて全ての国民のために日本経済はあらなければならないものなのに日本経済のために国民は生きなければならないとする本末転倒だ。
 「寿命が来たら死ぬ」のは当たり前。それは、天寿を全うする、即ち天から授かった命を全うするということであって、それこそが「長生き」。
 ところが往々にして寿命が来ないうちに病気や事故に襲われ不本意に逝ってしまう。健康を無視して、好きなことをし、好きなものを食べていたら「寿命が来たら死ぬ」というわけにはいかず、その前に「やむなく去らなければならない」ことになるのだ。だからこそ、健康管理と医療は必要不可欠なのだ。
 寿命が来るまで健康に留意しつつ存分に生きる。それが一番なのでは。


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