米沢 長南の声なき声


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従軍慰安婦問題が何故今
2007年06月30日

 アメリカ下院外交委員会で「従軍慰安婦」問題謝罪要求決議が行なわれたが、なぜ今それが?
 一つには、近時、我が国の首相や国会議員その他の間で、かつての日本の侵略を否定したり、「慰安婦」に対する強制性を否定したり、南京占領時の大虐殺を否定するなど歴史を修正する動きが顕著となっており、教科書からそれらの記述が消え、沖縄住民の「集団自決」に対する「軍の関与」も削除になった、という背景がある。
 もう一つは、そのような日本の動きに対して、その被害者たちは、老い先短くなった今、「自分たち当事者・関係者・生き証人が、まだ生きている今のうちに言うべきことを言い、こうむった悲惨・屈辱に対する謝罪と償いを日本政府に是が非でも果してもらわなければならない。さもないと、国は再びそれをくりかえす。だから、このまま黙っているわけにはいかないのだ」という彼らの思いが、そこにはあるのだろう。
 いずれにしても、戦時の加害・被害の実態と責任の所在、被害者に対する謝罪と補償、これらのことをうやむやにせず、時効だなどといって済ませたりもせず、きちんとけじめをつけることが是非とも必要だ。それこそが今、我が国に求められていることなのではないか。


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