米沢 長南の声なき声


ホームへ戻る


今の教育は
2007年04月16日

 この度、孫が小学校に入学して学校から教科書をもらってきた。その袋に印刷された絵は、ランドセルを背負って手をつないで登校する子女2人を主に描かれ、男子は昔の漫画「フクちゃん」のような学帽をかぶっていて、子供たちが向かう校舎には屋根より高く日の丸が揚がっている、というもの。
 そして袋の裏には次のような趣旨の文が印刷されている。「保護者の皆様へ この教科書は国が無償で配布しているものです。この制度は憲法の掲げる義務教育無償の精神をより広く実現するものとして、次代をになう子供たちに対し、我が国の繁栄と福祉に貢献してほしいという国民全体の願いをこめて、その負担によって実施されております。教科書を大切に使うよう御指導いただければ幸いです。――――文部科学省」
 憲法の教育に関する条項には、すべての子供は「ひとしく教育を受ける権利を有する」と定められているのであり、保護者は子供に教育を受けさせる義務を負うが、それを保障するのは国の責務のはず。
 しかし、袋に印刷されているあの書き方は、教育は国がやってあげるのだから、その恩恵に報いるように、と云っているようにも受け取れる。
 民主主義と国家主義。今の教育は一体どっちなのでしょうか。


ホームへ戻る