米沢 長南の声なき声


ホームへ戻る


核戦争になったらお終い
2006年10月14日

 北朝鮮に対して国連安保理の制裁決議がおこなわれ、同国船舶への臨検が強行される形勢である。そこで日本の海上自衛隊はその臨検にどのように対応するかで、国会では、臨検をしている米海軍が発砲をうけて銃撃戦になった時、米軍とともに自衛隊が応戦できるようにと、集団的自衛権の行使を認める改憲につなげる話まで出てきている。それに、ミサイル発射などに対する迎撃ミサイルの急きょ前倒し配備に取り掛かっているほか、敵基地攻撃論も出ており、核武装論まで持ち出す向きもある。

 このように現在我が国では、議論は専ら経済制裁のエスカレートと軍事対応の話に傾いている。しかし軍事の備えをたとえどんなに行ったところで核戦争になったら多くの人々にとっては「この世の終わり」となるわけである。

 だから、そこまで行かないうちに交渉(取引)によって事を決着させなければならないのである。すなわち北朝鮮に安全保障などそれに見合った見返りを与えて核を放棄させる。その交渉もただ六カ国協議への復帰を待つだけでなく、かつてクリントン政権当時カーター元大統領が特使として北朝鮮にのりこんで事を治めた時のように、首脳級会談かそれに近い会談で決着するしかないのではあるまいか。


ホームへ戻る