米沢 長南の声なき声


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「国家の品格」論について
2006年04月04日

 藤原正彦氏の「国家の品格」論について内田樹氏は、国家の品格とは諸外国の人々や在留外国人から評価さるべきものと述べておられる。彼ら外国人から見た場合、自国を守ってもらうためにと強い国に基地を提供し駐留経費や移転費さえも出すような国が、はたして独立国といえるのか。また、アジア太平洋戦争と植民地支配の惨害に対する責任を果たし過ちは二度と繰り返すまいと諸国民に誓った国際公約に反して、A級戦犯を合祀し戦争を正当化している神社に首相が参拝するような国が、はたして道義の国といえるのか。そういったことが常任理事国入りに値する品格を持った国なのか評価されるのではないか。

藤原氏は、経済至上主義・市場原理主義の導入がこの国の品格を貶めているとし、また、祖国愛は良いがナショナリズム(国益主義)は品格を損なうものとしている。氏は、「惻隠の情」など武士道精神こそが我が国の品格の高さを決定づけていた、戦前の軍国主義はそれを廃れさせた、これをもう一度取り戻さなければならない、と力説している。それにしても、刀(軍備)は捨てたはず。それなのに、刀に物を言わせないと武士道精神は発揮できないものなのか。そこはどうなのでしょうか。


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