米沢 長南の声なき声


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とにかく有権者の責任
2005年09月12日

 民主政治とは、すべての国民が主権者として参加する政治のことであり、そもそも直接参加が理想的なのであるが、近代国家では国家規模が大きく、政治問題も複雑多義にわたるので、直接民主制は技術的に困難なために代表制(間接民主制)をとっているのであり、その代表機関が国会なのである。したがって、国会は国民それぞれの立場(階層)・考え(民意)を可能な限り反映する仕方で構成されなければならない。日本が仮に有権者480人の村だとして、その村の有権者全員が参加できる民会であるように国会は構成されるべきなのである。その意味では、有権者すべての民意が比例的に反映する比例代表制が望ましいのだが、小選挙区比例代表並立制で300人は選挙区ごとの最多得票獲得候補だけで占められる。

ともあれ480人は決まった。有権者それぞれが国政上のあらゆる問題について自分の立場・考えを代弁してもらうつもりで投じたはずの投票行動の結果選出されたのである。4年間、すべては彼らに委任される。郵政民営化は可決される。庶民負担は増やされ、消費税もいずれ上げられるし、教育基本法は変えられ、改憲にも拍車がかけられる。靖国問題も近隣諸国との冷たい関係もそのままだろう。

とにかく、しかたのないことだ。有権者の責任なのだから。


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