米沢 長南の声なき声


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近現代を教えないのは暗黙の了解?
2005年08月19日

 8月15日、NHKの大型討論番組「これからの日本―歴史認識」があった。そこで、日本では近現代をちょっとしか教えない、その理由を町村外相(前文相)は、「一つには、最初から真面目にやり過ぎてるということもあるんですが、逆に、近現代をやるためには先生の思想性が問われるからなんですよ。教員組合の人たちは、どっちかというとマルクス=レーニン主義的な教え方をしたがる。教育委員会・文部省は、それは困るという。したがって、だいたい江戸時代で終わるようにして、近現代はさわらない。これが暗黙の了解なんです。これは事実なんです」と語った。私はまさかとは思ったが、日本人と他のアジアの人たちが多数集まったスタジオ内からざわめきの声は聞かれたものの、一人の日本人年輩者から「大臣は正直なことをおっしゃった」という同調意見があっただけで、異論・反論はなかった。大臣のこの発言が本当だとしたら、一体何ということだ。

私自身は、私立高校で、教師なりたての頃はともかく、また受験にとらわれている生徒には教えにくいことはあったが、それ以外には近現代は時間をかけて教えたつもりだし、文部省と教員組合との間で暗黙の了解があったとは夢にも思わなかった。

これは聞き捨てならない事だ。


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