日本国憲法は世界共有の宝ともいうべきものであり、広島の原爆ドームとともに世界遺産ともいうべきものである。ただしそれは単に稀少であるが故の世界遺産ではなく、日本国民のみならずアジア諸国民、世界の諸国民にとってその死活に関わり、子孫の運命に関わる共有遺産だからである。
それが言えるのは、第二次世界大戦という人類史上未曾有の世界戦争の結果創られたということの他に、次のような事実によってである。
1991年アメリカではオーバービー教授を中心に「憲法9条の会」が立ち上げられ、合衆国憲法に日本国憲法の精神を織り込むことをめざしている。
1999年5月オランダで開かれた「ハーグ平和アピール市民会議」では、「公正な世界秩序のための10の基本原則」を採択し、その冒頭の第1原則に「各国議会は、日本国憲法9条のように、政府が戦争をすることを禁止する決議を採択すべきである」とうたっている。
2000年5月、国連本部で開かれたNGOの集まり「ミレニアム=フォーラム」では「すべての国が日本国憲法9条にのべられている戦争放棄の原則を自国の憲法において採択する」という提案がとりあげられている。
そのようなやさきに当の日本で9条が廃止されたとあっては「国際社会において名誉ある地位」を占めるどころか、世界に恥をさらすことになるだろう。
世界共有の宝、世界共有遺産を日本国民が壊してはならないのである。
それにもかかわらず、今、国会議員の圧倒的多数が改憲派で占められ、護憲派は極めて劣勢である。早晩、国会で改憲案が発議され国民投票にかけられる。
日本国民は、21世紀を通じて生きる我が子や孫たちのために、ひいては世界諸国民のために、この平和憲法を死守しなければならない。この私がホームページを開いたのは、実は、このことを人々に訴えるためにほかならないのです。